2008年4月20日日曜日

「既得権益者は国際競争力を持つ企業を食い荒らすピラニアのようだ」(石倉洋子)


 〔旧HPより転載〕


4月18日の日経「経済教室」で一橋大学教授の石倉洋子氏が書かれている。その通りだと思う。日本の数少ない良質のグループは既得権者という名のピラニアに食い散らかされるままに瀕死の状態になりつつある。ところがピラニアは食うものは無尽蔵にあると信じて社会への寄生を止めない。これがニッポンの現実。


要旨:
  1. 現在の日本には二つの全く別の世界がある。世界第二の経済大国という地位に安住し、企業の実力や存在感は失われていないと主張し、自分たちへの分配を求め日本の競争力の足を引っ張るだけの低生産性部門と、少数だが必死で国際競争力を維持しているグループ。
  2. 日本が世界から隔離されているかのような錯覚や、古き良き時代への郷愁から日本の現在や将来を楽観視することこそ、問題解決を阻害している。
  3. 数十年前の世界を基準にして考えられた規制や、既得権益を死守しようとする組織や企業群。その姿は、国際競争力を持つ企業を食い荒らし、彼らをも沼地に引きずりこもうとするピラニアのようだ。沼地のピラニアは現在は国際競争力を持つ企業でさえ、数年で疲弊させてしまう。
  4. 「悪平等」や「内向きの格差解消」、「エネルギーを消耗するだけの内戦」を志向するグループが力を増すと、光る企業は日本を離れて行かざるを得ない。

その通りだな。NHKなんかは朝から「古き良き時代への郷愁」と「内向きの格差解消」番組ばっかり。日本株を売ってグロゾブを買う動きも「むべなるかな」だ。

Posted: Sun - April 20, 2008 at 11:00 AM   Letter from Yochomachi   名言(迷言)集  Previous   Next   Comments (2)

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